経営者100人に聞いた、M&Aを決断した“本当の理由”

みなさん、こんにちは。MAITコンサルティング北川です。

2024年に実施された、ITソフトウェア企業の経営者106名を対象にしたアンケート調査(出典:M&Aキャピタルパートナーズ株式会社「IT企業経営者に聞いた経営課題とM&Aの意識調査」)によると、多くの経営者が「M&A」を単なる出口戦略ではなく、成長と変革の選択肢として積極的に捉えていることが明らかになりました。

本日は、経営者がなぜM&Aを決断した本音と、その後の成果について解説します。

1. M&Aを意識し始めたタイミング

調査によると、M&Aを検討し始めたタイミングとして最も多かったのは「売上が伸び悩み始めた時」(34.9%)で、次いで「後継者問題に直面した時」(28.3%)、「競争が激化したとき」(20.8%)と続きます。つまり、事業の転換点でM&Aという選択肢が意識される傾向があるといえます。

2. M&Aを選んだ“本音の理由”

経営者たちがM&Aを選んだ背景には、以下のような現実的かつ戦略的な理由があることが分かりました:

  • 人材採用・育成が限界に達していた(41.5%)
  • 競争力強化のために資本・経営リソースが必要だった(39.6%)
  • 新しい成長の柱を求めていた(27.4%)

このように、M&Aは「守り」ではなく、むしろ前向きな攻めの意思決定として活用されているケースが多数を占めています。

私も以前経験した事業承継のM&Aにて、クライアントであるオーナー経営者から「個人経営者としての組織の育成・整備には限界を感じた」という本音とともに「会社をもう1段成長させ、社員にとってより良い会社にするには新たなパートナーが必要だった」という前向きなお言葉をいただいた時の、社長の少し晴れやかな笑顔が思い出されます。

3. M&A後に得られた成果

M&A後の成果として多かったのは、「人材確保のスピードが上がった」「新たな販路・顧客基盤の獲得」「自社単独では困難だったプロジェクトに着手できた」など、成長加速への効果が目立ちました。

まとめ

この調査結果から見えてくるのは、経営者の間で「M&A=事業売却・撤退」ではなく、「M&A=成長のレバレッジ」として捉える風潮が高まっているという事実です。特にIT業界のような変化の激しい分野では、M&Aを成長戦略の中核に据えることが今後ますます一般的になっていくでしょう。

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Akira Kitagawa
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