補助金活用のポイント:中小企業向けオンラインセミナー開催
M&A戦略と補助金の“賢い掛け算”で事業価値を最大化する方法

2025年5月、日本政策金融公庫と株式会社エフアンドエムが共催する中小企業向けの補助金活用オンラインセミナーが開催され、多くの経営者が参加しました。資金調達や事業再構築における実務的な知見が共有される中で、「補助金をM&A戦略にどう生かすか」という新たな視点に注目が集まっています。
本記事では、補助金活用の最新動向と、M&Aとのシナジーを踏まえた活用方法を実務的に解説します。
中小企業を取り巻く資金調達の現実
事業拡大や設備投資、業務改革などにおいて資金は欠かせませんが、金融機関の融資だけでは限界もあります。こうした背景から、国や自治体の補助金制度をいかに的確に活用するかが、経営上の重要なテーマとなっています。
特に注目されるのが以下の制度です:
- 事業再構築補助金:新分野展開、業態転換、事業再編などを支援(最大8,000万円)
- ものづくり補助金:設備投資やIT導入による生産性向上を支援(最大1,250万円)
- 持続化補助金:小規模事業者の販路拡大などに対応(最大200万円)
M&Aと補助金活用の接点とは?
補助金は「単独で事業を伸ばす手段」として語られることが多いですが、M&Aと組み合わせることでシナジー効果が格段に高まります。以下に、その代表的な活用シナリオを紹介します。
1. M&A後の設備やIT投資に補助金を活用
M&A実行後に必要となる設備投資・IT投資・業務プロセス統合などに対して補助金を申請することで、PMI(統合プロセス)のコストを軽減できます。
例:
- 買収した製造業の工場設備を最新化 → ものづくり補助金を申請
- 業務統合のための基幹システム導入 → IT導入補助金の活用
2. バリュエーション(企業価値)向上に直結
買収前に補助金で設備更新や人材確保、販路開拓を行えば、事業の競争力が向上し、結果としてM&A時の評価額(企業価値)アップにつながります。
3. 売却を前提とした事業整備
経営者が「出口戦略としてのM&A」を考える際、補助金を活用して財務・業務・人材体制を整備することで、買い手にとって魅力的な案件となります。
セミナーで共有された「成功のためのポイント」
セミナーでは、補助金申請にあたって押さえるべきポイントとして以下が挙げられていました:
- 事業計画の“数字と実現性”を重視せよ
感覚的な成長見通しではなく、M&A後のシナジーや収益改善を定量的に記述することがカギです。 - 早期の専門家連携が合否を分ける
補助金申請書の作成は高度な実務です。認定支援機関やM&Aアドバイザーとの連携が不可欠です。 - M&Aの目的を明確にする
「ただ事業を買いたい」ではなく、「買収先を○○化し、●●な価値を生む」と具体化することで補助金側の理解も得やすくなります。
まとめ:戦略的補助金活用で“選ばれる企業”に
補助金制度は、単なる資金援助ではなく「企業の変革を支える政策ツール」として進化しています。そしてM&Aという成長戦略と補助金の活用は、これからの時代の中小企業にとって極めて現実的かつ戦略的な選択肢です。
「事業を守る」から「事業を譲る・広げる・創る」時代へ――
補助金はその橋渡しとなる“賢い資金”なのです。
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